騎手の体重が軽すぎるって考えたことありますか?
競争馬は500キロ以上ある馬もいて
それを「御す」=コントロールする必要があります。
筋肉=力も必要。
ちなみに騎手の体重は軽いですが「身長制限」はないんです。
ようは「競馬で乗れる体重なら」OK。
これが騎手の健康に関わるということで
2023年より斤量=負担重量の考え方がかわりました。
その影響と合わせてこの記事でまとめておきます。
騎手の体重が軽すぎると言いますが
まずは参考までに「平均」と言われる身長と体重は…
・身長:160cm程度
・体重:50kg程度
と言われています。
競争馬に乗るには自分の体重と合わせて
勝負服+蔵+その他を合わせた重さが「斤量・負担重量」となります。
蔵+その他が2キロと言われているので
2キロが自重にプラスされ決められた斤量以内にする必要があるんです。
※ヘルメットや鞭、ゴーグルなどは含まない
※足りない分は重りをつけて調整
そうすると55キロの馬に乗るには
余裕をみてレース前には53キロ以下にしないといけません。
ハンデ戦などで52キロの馬にのるには
50キロ以下…
騎手の体重軽すぎるだろ!
私はそう思いました。
もちろん身長は低いですが
いくら身長が低くても筋肉がないと馬を御せません。
筋肉がしっかりあっての体重です。
ただ細い・体重が軽いだけではダメなんです。
ちなみに代表的な騎手の身長と体重は…
武豊騎手
身長:170cm/体重:50kg
川田騎手
身長:159cm/体重:51kg
戸崎騎手
身長:161cm/体重:51kg
ルメール騎手
身長:163cm/体重:53kg
デムーロ騎手
身長:156cm/体重:52kg
など。
ちなみに上記は公に出ている数字で「平時」ではないです。
デムーロ騎手はインタビューで
普段「54.5キロ」あって52キロに乗る時の減量は過酷だったと話していました。
細身に見えるルメール騎手も
「脱いだら」筋肉凄い(らしい)ですし
デムーロ騎手なんかはガチムチ筋肉。
武豊騎手は一般成人男性並みの身長があっても
体重50kgですけれどひょろいのではなく締まっているイメージでしょうか。
昔私は「武豊騎手と身長体重一緒!」
が売りだったのですが
今では体重が、、、、
また参考までにですが…
腕力筋肉・ゴリゴリ系・力技が上手い
川田騎手やデムーロ騎手は
馬体が大きい馬やダート馬などを
御す(激しく言うなら動かす)のがやはりうまいです。
逆に武豊騎手やルメール騎手などの
あたりの柔らかい騎手は
ディープインパクト産駒をはじめとした
キレ味を活かす馬だと良く伸びてきます。
こうした騎手の特徴と
馬とのマッチングが上手くいかないと…
それぞれのストロングポイントを消し合ってしまいます。
競馬予想をする上では覚えておきたいことですね!
こういった細かいポイントから
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騎手の体重が軽すぎても問題はない
(筋肉=パワーがないという問題はありますが…)
ですが「身長制限もない」です。
競馬に乗れる体重であればOK。
とは言え身長と体重は
切っても切れない関係ですから…
あまりに背が高いと
・体重制限(コントロール)が大変
・パワー不足(筋肉がない)になりがち
この意味で女性騎手は
・芝馬(パワーに偏らない)
・馬体重が軽い馬
の方が合うと言えます。
ダートでも良い騎乗になることも当然ありますが
ゴリゴリ・ゴリゴリ押してではなく
スッと反応できる馬が中心です。
俗に言うズブい馬=力で押さないと動かない馬は向きません。
これに関しては藤田菜七子騎手が
2017年に雑誌の取材で
「筋肉と体幹がほしい」
と話していた通りです。
身長があるから良いという事もなく
身長が無いから悪いという事もないです。
また
体重がある方が筋力=パワーに繋がりやすい
(本人の努力込ですが)
いっぽうで体重管理がたいへん。
逆に体重が軽いと筋肉も少なめで
パワーが必要なタイプの馬とは合わない。
ちなみに引退前の安藤勝己騎手は
体重制限がたいへんで乗るレースを絞っていたとか。
仕事のためとはいえ
筋肉を持ちつつ体重を制限するキツイですね。。
そして2023年に
この騎手の体重が軽すぎる問題で一つの変化がおきました。
JRAのレースで2023年から20年ぶりに
斤量=負担重量の変更がなされました。
G1でいうと
古馬牡馬57キロ・牝馬55キロだったレースも
古馬牡馬58キロ・牝馬56キロに統一。
他のレースも「ざっくり」言うと全体的に1キロ増。
※3歳の馬齢重量をベースのレース以外
なぜ馬に負担となる斤量=負担重量を増やすのかは…
この記事の大テーマである
「騎手の体重が軽すぎる問題」です。
JRAの騎手は毎年のように新人が入ってきます。
正確にいうと主に競馬学校を卒業し
騎手デビューを迎える18歳たち。
むかしと違い日本人の体格も変わり「高身長」の若者たちが増えました。
松本騎手=176cm(2021年デビュー)
などは記憶に新しいですね。
身長はいくら高くてもルール上は問題ないですが
体重の調整がたいへん。
筋肉をつけないといけないが
身長がある分とうぜん体重も「ベース」が多いので…
57キロ以上の馬なら体重が
54~55キロの騎手でも乗る機会はありますが…
特に若手の場合はこれでは騎乗機会を失いすぎ。
53キロ、52キロでも乗れるようにしたいとなると…
無理な減量へとつながります。
これがJRAがとった
騎手の健康を考えた「負担重量増」につながるというわけです。
いっぽうで…
「馬への負担は考えないのか?」
という意見も当然でてきます。
これに関してはやってみて、でしょう。
先に例をあげた
ーー
古馬牡馬57キロ・牝馬55キロだったレースも
古馬牡馬58キロ・牝馬56キロに統一。
ーー
同じ古馬G1でも負担重量に差があった
=レースによってはもともと背負っていた
ワケですから。
安田記念では古馬牡馬58キロ・牝馬56キロ
マイルCSでは古馬牡馬57キロ・牝馬55キロ
天皇賞秋では古馬牡馬58キロ・牝馬56
ジャパンカップでは古馬牡馬57キロ・牝馬55キロ
これを統一する「だけ」と言えばそれまでですからね。
もちろん条件戦でも適応されるので
G1レベルの馬と3勝クラス、OP特別ではまた違いもあるでしょう。
実際1月に行われたた門司S(OP)では
60キロを背負った馬が2頭出走したりなどもありましたし。
ただ一ついえることは…
過去のと比較では「体力・パワー」がより必要になると考えられます。
当然ながら馬格=体重がある馬の方が
負担重量に対応しやすくなります。
G1で上位争いをするレベルでは
大きく影響はないものの
条件戦などでは馬体が軽い馬への影響は出ていくのでは?
それでも特定の馬一頭だけではなく
全頭に共通のルール変更なので…
影響は目に見えづらいものかもしれません。
騎手の体重が軽すぎる問題から
馬の負担重量まで話が広がりました。
簡単にまとめると…
騎手の体重が軽すぎる
→騎手への負担を減らすため少しでも楽にして上げようよ!
→レースでの斤量=負担重量1キロ増えます
馬への負担・レースへの影響は
多少あると考えられますが大きくはない。
そしてその先は…
海外での競馬=日本馬悲願の凱旋門賞に繋がるのではと
凱旋門賞は…
3歳牡馬56.5kg/牝馬55kg
古馬牡馬59.5kg/牝馬は58kg
を背負います。
日本のG1級の馬・古馬は…
・背負った事がない負担重賞で
・走ったことがない重たい馬場で
凱旋門賞を戦わないといけないんです。
これに対応するためにも
今回の負担重賞増は一役かうものになります。
今回の変更がどのような結果になるのかは
2年後3年後分かるのかも…知れません。
ーーあとがきーー
凱旋門賞と言えば
オルフェーヴルの1回目の凱旋門賞はダメージが大きかったです。
ちょっと仕掛け早いかなと思いつつ
外からバビューンと抜け出した時は
全身でガッツポーズしましたもん。
圧倒的な強さは分かっていただけにそのまま行ける!
……って思ったのですが。
およよ
およよよ
およよよよよよよよお!!!
で差されて2着。
持ち上げられて落とされたような
勝手に盛り上がって勝手に落ち込んで呆けるという。
日本馬の悲願凱旋門賞。
日本馬が勝てない凱旋門賞。
問われる適性が日本の馬場と違うのでまあ大変ですが。
……
…
ナカヤマフェスタあたりがサクッと勝っちゃえばよかったのに(笑)
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