ハンデ戦、またはハンディキャップ競走は、競馬で各馬の能力差を均一にするために斤量(負担重量)を調整するレースです。
この斤量はJRAのハンディキャッパーが担当し、馬の過去の実績や能力に応じて設定されます。この制度は、競走の公平性を確保し、強い馬が簡単に勝つことを防ぐために重要です。
ちなみに日本では、ハンデG1レースは開催されていません。
この記事にはハンデ戦の基本、レースの見分け方や、騎手や血統、馬券戦略などをギュギュっと詰め込みました。ご参考になれば幸いです!
もくじ
競馬におけるハンデ戦は、競馬新聞やJRAの公式ウェブサイトに掲載される出馬表で確認できます。
レース名の近くに「ハンデ」「別定」と記載されている場合が多く(というか確実にレース名の近くに書いてあります)、これによってレースの種類を簡単に判別できます。
ハンデ戦においては、ハンディキャッパーが馬の強さに応じて斤量を決定します。
実力のある馬には重い斤量を、そうでない馬には軽い斤量を割り当てることが一般的です。これにより、すべての出走馬に勝つチャンスが均等に与えられ、より公平な競走が実現します。
JRAでは、このプロセスが厳格に管理されています。
ハンデ戦と別定戦の主な違いは、負担重量の決定基準にあります。
ハンデ戦では馬の能力や実績に基づいて斤量が調整されますが、別定戦では馬の獲得賞金やその他の基準で重量が決められます。
これにより、ハンデ戦では各馬の能力に応じた詳細な調整が行われ、すべての馬に平等な勝利のチャンスが与えられます。
軽い斤量が競馬での優位性を意味するかのように思われがちですが、実際にはその逆が真実です。
これはハンディキャッパーがその馬の能力を低評価していることを反映しています。実際、ハンデ戦で斤量が53キロ以下の馬は、ほとんどが馬券圏内に入れていません。
でも、斤量が軽いと狙いたくなる&斤量が重いと嫌いたくなる…このような欲望がオッズに反映されてきます。
競馬で最も重い斤量を担う馬は「トップハンデ」と呼ばれます。
JRAのハンデ戦重賞レースでは1年間に27レースがあり、そのうちトップハンデの馬が勝利したのは「均すと」わずか3回程度、勝率は約10%です。
もしトップハンデの馬が多くのレースで勝利していたら、ハンディキャッパーの評価に疑問が投げかけられることになるため、この結果は妥当と言えます。
トップハンデの馬をすべて購入していた場合の単勝回収率は56%と低く、これはかなり不利な状況を示しています。
さらに、斤量が57.5キロを超える馬の勝率は約13%で、単勝回収率は80%を超え、複勝では100%を超えることもあります。
これは、僅かな差でトップハンデとなる馬と、大幅に重いハンデを担う馬との間には大きな違いがあることを示しています。
ハンデ戦は予測不可能に思えることがありますが、実際には人気のある馬が高いオッズで、人気のない馬が低いオッズで扱われるため、配当は極端に高くも低くもなく、平均的な範囲に収まります。
通常のレースと比べて配当がやや高いこともありますが、大きな差はありません。
オッズとは偏りで作られるので、ハンデ戦で人気混戦となると「案外」大きな配当にならなかったりします。
人が買わない馬が好走すれば配当がハネる=ハンデ戦で斤量が軽くて買われる馬が増える=配当がハネない、の構図です。
ハンディキャップレースで優れた成績を収める騎手は本当に存在するのでしょうか?
一見、騎手よりも馬の問題のように思えますが、この点について以前詳しく調査したところ、非常に興味深い結果が明らかになりました。
ハンディキャップレースだけでなく、通常のレースを含めた全体の成績を見ても、上位にランクインする騎手はハンデ戦でも強いことが多いです。
結局のところ上手い騎手は上手い。
ハンデ戦の目的は、斤量を調整して馬の能力差をなくすことです。
理論上、どの馬に乗っても同じ結果が得られるはずですが、ハンデ戦で好走する騎手はその技術が優れている可能性が高いです。
一方で、ハンデ戦で成績が下がる騎手は、普段は馬の質に依存して成績を上げていると考えられます。
ハンデ戦で重い負担を背負う馬は、本質的にパワフルである必要がありますから(パワーがないと耐えられない)、パワーがある馬が有利になることが一般的です。
しかし、JRAが主催するハンデ戦の多くは芝コースで行われ、ここでは瞬発力がより求められます。
パワーを重視する種牡馬からの産駒は、瞬発力が必要な場合、不利になることがあります。
「どっちか」であることが多いんです。
実際、「馬体重」が大きな影響を与えています。軽い馬体重の馬はハンデの影響を強く受けやすい一方、重い馬体重の馬はそのパワーにより影響を受けにくい傾向にあります。
血統もある程度は影響がありますが、馬体重含めたパワー次第、といえます。
競馬には多くの格言がありますが、「ハンデ戦ではトップハンデを買うべし」という言葉があります。
このタイプのレースは変動が多いものの、力のある馬が力を発揮すれば、ハンデがあっても勝つことができるとされています。
ハンデキャッパーは馬の実績を基にトップハンデを決めており、その馬が困難を乗り越えて活躍すると見込んでいます。
また、コースの高低差も重要で、特に重いハンデを背負う馬には大きな負担になります。
あなたは重い荷物を背負って坂を上ったり、降ったりするのと、平坦なみちどっちが楽ですか?
…こういうことですね^^
また、斤量が53キロ以下の馬は短距離戦で好成績を残しているのに対し、重い重量を背負った馬は他の距離で不利です。
短距離戦では瞬発力やスピードが求められるため、重いハンデは大きなハンデとなることがあります。このデータに基づき、一般的な格言に反して人気薄の馬も考慮した購入戦略が有効である可能性があります。
さらに、2000メートル以上の中距離レースでは、重い負担を背負う馬が好成績を残すことが多いですが、中程度のハンデや重量約55キロを背負う馬は苦戦が多いです。
トップハンデの馬に及ばず、より軽いハンデで距離適性のある馬が有利に立つのは難しいです。
結局はハンデの影響は当然ありつつも「持っている能力」がレースで一番影響(着順)が大きいということですね。
ハンデ戦の基本として見分け方、決め方はじめ、配当や血統などについて書いてきました。
ハンデ戦は各馬の能力差を斤量=ハンデで埋めるよう調整されます。
しかし、ハンデが重い馬の方が「そもそも強い」馬が多く、ハンデが軽い馬は「足りない」事が多い。
その中で馬券を組み立てるなら……
ハンデが重い馬を中心に考えて、まずは買えるか・買えないかの判断をしっかりとする。
その上で穴馬を考えていく、こうした流れが重要になります。
結局は普段のレースとやることは一緒ですね(/・ω・)/
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