有馬記念は牝馬が勝てない
=優勝できないと言われていました。
しかし
2020年クロノジェネシス
2019年リスグラシュー
2年連続で牝馬が有馬記念優勝しています。
ではなぜ有馬記念を
牝馬が勝てないと言われたか。
ここを追求していくと
有馬記念馬券的中へのヒントがゴロゴロ転がっています。
予想の参考にしてくださいね!
有馬記念は牝馬が勝てないと言われるけど
2020年クロノジェネシス
2019年リスグラシュー
に牝馬が有馬記念優勝しているので
競馬を初めて間もない方は
「本当に牝馬は勝てないの?」
と疑問に持つことと思います。
まずは「事実として」どうなのか。
本当に有馬記念は牝馬が勝てないの確認してみましょう。
有馬記念で牝馬が優勝した年と馬をピックアップします。
2020年クロノジェネシス
2019年リスグラシュー
2014年ジェンティルドンナ
2008年ダイワスカーレット
1971年トウメイ
1960年スターロッチ
1959年ガーネット
なんと!
観ての通り1971年トウメイが優勝してから
2008年ダイワスカーレットが有馬記念優勝するまで
37年間もの間
有馬記念を牝馬は勝てていませんでした!
まずはこれが事実としてあります。
確かにこれならオールド競馬ファンは
有馬記念は牝馬が勝てないというでしょう。
しかし2008年のダイワスカーレットが有馬記念を優勝して以降
チラホラと牝馬の優勝が出てきています。
2020年クロノジェネシス
2019年リスグラシュー
2014年ジェンティルドンナ
2008年ダイワスカーレット
この中でジェンティルドンナのみ異質で
その他3頭には共通点があります。
お分かりになるでしょうか?
この共通点が
有馬記念を牝馬が勝てない理由
そして「有馬記念で問われる適性」につながります。
すなわち
有馬記念予想におおいに役立つことです。
有馬記念を牝馬が勝てない(と言われる)理由は
「適性」
の問題です。
中山2500mは距離も長く
また中山の直線急坂を計2回上ることになります。
(正面のゴール版前の直線を2回通る)
加えて内回りを通り最後の直線を向かえるので
早めにスパートをしかけるケースが多いです。
・距離長い
・坂2回
・ロングスパート
以上の要素がかさなるので有馬記念は…
「体力」
が問われやすいレースと言えます。
そして一般的には
牡馬の方が牝馬より体力・スタミナは優れていると言われています。
(逆に牝馬の方が牡馬よりキレ味・加速力など優れる傾向があります)
だから
有馬記念は牝馬が勝てないと言われ
事実として勝てない時期もありました。
直近でも「適性外」もひとつの要因として
歴史的名牝であるアーモンドアイが
2019年の有馬記念で9着と生涯で一番の大負けを喫しました。
アーモンドアイの良さは
スピードと一定以上の持続力です。
ですが
ジャパンカップの舞台=東京2400mと
有馬記念の舞台=中山2500mは
問われる適性=スタミナは全く違います。
観た目の差100mだけではないのです。
もちろん右回り・左回り
直線の長さ、馬場状態などいろいろな要素もありますが。
どんなに強い競馬をしても
「適性外」の条件では勝てないものなんです。
有名な話として2021年にジャパンカップ優勝し
引退したコントレイル。
秋に入る段階で引退まで残り2戦は
天皇賞秋とジャパンカップと発表されました。
そしてその時の調教師コメントは…
「有馬記念の舞台に適性あるとは思えない」
(といったストレート内容でした)
牡馬3冠を達成した馬でさえ
適性の有無で有馬記念を使わないほどです。
このような話からも有馬記念の舞台は
キレ味やスピードが武器の牝馬には厳しい条件と言い切れます。
だから一般的は適性をもった牝馬は
有馬記念では勝てない結果が待っていると言えます。
そう、「一般的な適性の牝馬」は…
有馬記念は牝馬が勝てないと言われ続けましたが
2008年にダイワスカーレットが
そのジンクスを破って以降勝ち馬が出続けています。
2020年クロノジェネシス
2019年リスグラシュー
2014年ジェンティルドンナ
2008年ダイワスカーレット
先ほどジェンティルドンナだけが異質を書いたのは…
ジェンティルドンナだけが
適性が本質的にない牝馬での有馬記念優勝だったからです。
(以下、ファンの方には申し訳ありませんが)
ジェンティルドンナが勝った2014年の有馬記念は
稀に見るスローペース。
過去10年で最も時計が遅いレースでした。
つまり問われるスタミナの要求値が低く
有馬記念らしくないレースだったと言えます。
だから勝てた。
いっぽうその他の3頭
ダイワスカーレット、リスグラシュー、クロノジェネシスは
体力の裏付けある馬でした。
ダイワスカーレットは天皇賞秋(2000mですが)で
ハイペースで逃げ後ろから
突っつかれるストレスを受けながら
つまり展開的にメチャクチャきついレースをして粘り通し2着だった馬。
そして前年の有馬記念2着馬。
リスグラシューは有馬記念と同じように
メチャクチャタフな宝塚記念(阪神2200m)の勝ち馬。
クロノジェネシスもリスグラシュー同様
メチャクチャタフな宝塚記念(阪神2200m)の勝ち馬。
そんじょそこらの牡馬より
有馬記念に必要な適性を有している馬たちでした。
いっぽうで
有馬記念は牝馬が勝てないと言われていた期間。
牝馬で「適性ある馬」いたかと言われると
非常に少なかったんですね。
そもそも牝馬の出走が少なかったこともありますが。
とはいえ…「勝たないまでも」
有馬記念で牝馬は好走してきているんですよ。
以下1990年以降で
有馬記念2,3着になった馬たちです。
2021年クロノジェネシス3着
2020年サラキア2着
2017年クイーンズリング2着
2010年ブエナビスタ2着
2009年ブエナビスタ2着
2007年ダイワスカーレット2着
2001年トゥザヴィクトリー3着
1997年エアグルーヴ3着
1994年ヒシアマゾン2着
どの馬も名牝と呼ばれる馬たちだらけ。
2017年クイーンズリングが少し違和感あるかもしれませんが
内枠+先行という「競馬基本のキ」です。
(サラキアは正直買いにくかった…)
このようにみてみると
有馬記念で牝馬は勝てない時期もありましたが…
「名牝たちは好走していた」
といえます。
逆をいうとその名牝たちであっても
有馬記念は勝てなかったとも言えます。
なぜか…
いろいろな要素がありますが
その最たるものが「適性」のアンマッチでしょう。
有馬記念は牝馬が勝てない理由について解説しました。
中山2500mは…
・距離長い
・坂2回
・ロングスパート
だからスタミナ・体力の要求値が高い。
そして牝馬は一般的に
スタミナ・体力よりスピードに秀でている
=有馬記念で問われる適性と合わない
だから優勝から長く遠ざかっている時期も
名牝たちが出走してきても勝てない時期も
ありました。
そしてこのことは…
有馬記念の予想自体に活かすことができます。
距離がギリギリの馬や
大箱(東京や阪神外回りなど)が特異な馬、
瞬発力・キレ味が持ち味の馬は
有馬記念で勝てない可能性が高いです。
(繰り返しですがあのコントレイルだって、アーモンドアイだって…)
牝馬・牡馬という括りがありますが
それ以前の「適性」について考えてみましょう。
適性が合わない馬は
仮に人気馬であっても期待をかけることは禁物。
有馬記念の舞台は特殊です。
だから荒れる時は荒れる。
買おうとしている馬に適性があるかどうか
よーく考えて予想に活かしていきましょう(`・ω・´)
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ーーあとがきーー
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