有馬記念が荒れる理由と
大穴馬好走で波乱が起きた過去から高配当になる傾向をまとめます。
年によって違う部分もありますが
「不変の真理」もあるのが事実。
有馬記念予想のお役に立てば幸いです!
もくじ
まずは有馬記念が荒れた年をみていきましょう!
その上でどのような特徴があるのか
解説していきます。
※荒れたの基準=馬連50倍以上、3連複万馬券=100倍以上とします。
◆2020年
1着クロノジェネシス(1番人気)
2着サラキア(11番人気)
3着フィエールマン(2番人気)
馬連10,330円/3連複7,370円
//荒れた理由
2着に11番人気の大穴サラキアが好走。
エリザベス女王杯2着からの出走で人気にならず。
サラキア以外は上位が1~6番人気だったので
サラキアの成長、激走といってよく
有馬記念時点での能力と人気の乖離で荒れた結果でした。
◆2019年
1着リスグラシュー(2番人気)
2着サートゥルナーリア(3番人気)
3着ワールドプレミア(4番人気)
馬連2,990円/3連複10,750円
//荒れた理由
2,3番人気の決着で馬連2,990円
2,3,4番人気の決着で3連複10,750円の異常配当の理由は…
ダントツ1番人気のアーモンドアイの凡走。
改めに抜けた人気馬が凡走すると
配当はハネると世間に教えれくれたレース。
決着的に荒れた感覚はないですが
配当をみると立派な荒れた年と言えます。
(アーモンドアイが大負けの波乱の年、がピッタリでしょうか)
◆2015年
1着ゴールドアクター(8番人気)
2着サウンズオブアース(5番人気)
3着キタサンブラック(4番人気)
馬連6,840円/3連複20,360
//荒れた理由
1~3番人気が一頭も馬券にならず。
1番人気ゴールドシップは引退レースで8着
2番人気ラブリーデイは秋4走目でオツリなしの5着
3番人気リアファルは自分の競馬できず16着
リアファル以外の前々にいた馬が上位に。
余談ですがこの年の有馬記念は
◎サウンズオブアースでドデカク勝ちました(`・ω・´)
◆2014年
1着ジェンティルドンナ(4番人気)
2着トゥザワールド(9番人気)
3着ゴールドシップ(1番人気)
馬連12,350円/3連複15,250円
//荒れた理由
1番人気はゴールドシップですが
2番人気エピファネイア、3番人気ジャスタウェイの3頭に人気集中。
3頭の内2着が馬券圏外の結果荒れた年となりました。
体力に不安ある
ジェンティルドンナが勝ってしまう
スローペースというレースでもありました。
◆2011年
1着オルフェーヴル(1番人気)
2着エイシンフラッシュ(7番人気)
3着トゥザグローリー(9番人気)
馬連3,170円/3連複24,290円
//荒れた理由
3冠馬オルフェーヴルが1着になりましたが
2強オッズだったブエナビスタが8着と敗戦。
2,3着に穴馬が入り3連複2万馬券となりました。
◆2010年
1着ヴィクトワールピサ(2番人気)
2着ブエナビスタ(1番人気)
3着トゥザグローリー(14番人気)
馬連550円/3連複11,610円
//荒れた理由
1,2着は順当な決着で馬連は低配当でしたが
3着に大穴トゥザグローリーが入り3連複万馬券。
とんでもなくスローペースで2500mの有馬記念で
上位の上りが33秒台前半とう異常なレースでした。
前々にいた馬は潰れ後ろからの馬が好走した形。
◆2008年
1着ダイワスカーレット(1番人気)
2着アドマイヤモナーク(14番人気)
3着エアシェイディ(10番人気)
馬連29,490円/3連複192,500円
//荒れた理由
1着は1番人気のダイワスカーレットでしたが
2着、3着に二桁人気の大穴2頭が入り大波乱の決着。
このレースは逃げたダイワスカーレットが
「ついて来れるならついてきなさい!(潰すよハート)」
といったタフな逃げを打ち
勝ちに行った馬たちは軒並み潰されたレース。
逆に漁夫の利的に無欲で差した大穴が好走し波乱に。
◆2007年
1着マツリダゴッホ(9番人気)
2着ダイワスカーレット(5番人気)
3着ダイワメジャー(6番人気)
馬連22,190円/3連複73,320
//荒れた理由
4コーナーで前にいた馬が上位独占。
1~3番人気が一頭も馬券にならず。
1番人気メイショウサムソンは後方のままで11着
2番人気ポップロックは好位で競馬するの伸びきれず5着
3番人気ウォッカはハッキリと適性外
先行決着で荒れた年となりました。
◆2002年
1着シンボリクリスエス(2番人気)
2着タップダンスシチー(13番人気)
3着コイントス(8番人気)
馬連14,830円/3連複40,570円
//荒れた理由
逃げたタップダンスシチーや先行した馬が上位に残る中
シンボリクリスエスがねじ伏せたレース。
シンプルに前残り。
2012年から2021年過去20回の過去結果です。
そのうち今回の基準でいうと
9回が有馬記念が荒れた年であったと言えます。
ざっくり半分のレースで荒れる状況なので
高配当を狙うという意味では適しているといえます。
(もちろん獲れるかどうかは別の話ですが、笑)
また、上記は基準をもって
「馬券として」荒れたレースをまとめていますが
上記以外にも穴馬が好走している例があります。
以下でそちらを見た上で…
有馬記念が荒れる理由へと繋げていきたいと思います。
有馬記念では過去大穴が好走している過去があります。
上述した荒れたレースと
重なる部分はありますが
穴馬・大穴馬の好走の状況をみてみましょう!
ここでは穴馬を6番人気以下として
二けた10番人気以下の馬を大穴としていきます。
どんなレースだったか
それまでのプロフィールと合わせてご覧ください。
◆2020年
2着サラキア(11番人気)
→追い込み
※エリザベス女王杯2着
◆2018年
3着シュヴァルグラン(9番人気)
→8枠で嫌われたがスタミナ活きる展開になり好走
※前年有馬記念3着、天皇賞春2着、ジャパンカップ1着
◆2017年
2着クイーンズリング(8番人気)
→先行立ち回り決着で内枠から上手く乗られた
※前年エリザベス女王杯1着
◆2015年
1着ゴールドアクター(8番人気)
→先行立ち回りを活かし勝利
※前年菊花賞3着、アルゼンチン共和国杯1着
◆2014年
2着トゥザワールド(9番人気)
→内枠からグイグイ伸びた。キレ味ない分中山の坂が活きる。
※皐月賞2着、兄は有馬記念2度3着
◆2012年
2着オーシャンブルー(10番人気)
→内枠からグイグイ伸びた。キレ味ない分中山の坂が活きる。
※金鯱賞1着
◆2011年
2着エイシンフラッシュ(7番人気)
→内枠、好位から上手く立ち回る
※前年ダービー1着、当年天皇賞春2着、宝塚記念3着
3着トゥザグローリー(9番人気)
→前年も3着、キレ味ない分中山の坂が活きる。
※前年有馬記念3着
◆2010年
3着トゥザグローリー(14番人気)
→3番手から上手く立ち回る
※G3中日新聞杯1着
◆2009年
3着エアシェイディ(11番人気)
→内枠、後方から無欲の追い込み。前年3着
※前年有馬記念3着
◆2008年
2着アドマイヤモナーク(14番人気)
→後方から無欲の追い込み。
※日経賞2着(有馬記念と同じコース)、京都大賞典2着。
3着エアシェイディ(10番人気)
→中枠、好位から伸びる
※AJCC1着(中山2200m=有馬記念に繋がりやすいレース)
◆2007年
1着マツリダゴッホ(8番人気)
→内枠・3番手から上手く立ち回る。2着も2番手からで立ち回り活きるレース
※AJCC1着、オールカマー1着(同上)中山の鬼
3着ダイワメジャー(6番人気)
→内枠・好位から立ち回り活かす。
※前年3着、G1・5勝馬
◆2006年
2着ポップロック(6番人気)
→内枠から4番手で立ち回り活きる
※目黒記念1着、メルボルンC2着
◆2005年
3着リンカーン(6番人気)
→外枠から中段につけ4角3番手、スタミナある。
※宝塚記念3着、京都大賞典1着、ジャパンカップ4着
◆2004年
3着シルクフェイマス(9番人気)
→中枠から4角5番手
※天皇賞春3着、宝塚記念2着
◆2002年
2着タップダンスシチー(13番人気)
→逃げ
※京都大賞典3着、アルゼンチン共和国杯3着
3着コイントス(8番人気)
→内枠から4番手。
※札幌記念3着、アルゼンチン共和国杯2着
過去20年で馬券になった60頭のうち
19頭が穴馬(大穴含む)で
二けた人気の大穴はそのうち7頭好走しています。
これらの結果からも有馬記念は「荒れる年」が多いと言えます。
また穴馬のパターンとして見えてくることは…
・内枠
・先行
・G2上位以上の実績(トゥザグローリー以外に当てはまる)
といった特徴がみてとれます。
※記事下の方でさらにまとめています。
穴馬の好走を考えるなら
こららの条件は必須と言えるでしょう。
その上で…次のチャプターで
有馬記念がなぜ荒れるのかを解説します!
これを理解すると
穴馬を探すとき大いに役にたちますよー
ここまで有馬記念が荒れた年の確認、
大穴馬ふくめ穴馬好走の理由・条件をみてきました。
それではなぜ有馬記念が荒れるのか。
荒れると見極めるポイントを解説していきます。
・特殊な条件で適性がない馬がいる
有馬記念が荒れる理由①は「条件が特殊だから」
有馬記念が行われるのは
中山2500mです。
中山スタンド前の坂を2回上り
かつ冬の芝でパワーも必要。
そして2週目は内回りコースを通り直線が短い。
これらが「合う」馬ならよいですが
「合わない」馬はパフォーマンスと落とします。
有名な話としてよくご紹介するのですが
3冠馬となり2021年ジャパンカップを勝利し引退したコントレイル。
もともと引退前の秋の時点で
・秋は2戦
とした上で…
「天皇賞秋とジャパンカップ、有馬記念の舞台に適性があるとは思えない」
と調教師が話していたように
G1をいくつも勝った馬でさえ「適性」のありなしでパフォーマンスは変わるということ。
ざっくりとしたイメージとして…
・東京や阪神外回りなど「大箱」コースで活躍
・ディープインパクト産駒的な切れ味を武器に末脚特化
こういった馬は有馬記念の舞台が合いません。総じて人気馬です。
直近で言えばアーモンドアイ。
ウォッカなんか適性皆無ですよね。
いくら東京2400mでハイパフォーマンスを見せても
イコール中山2500mでも強いとは言えないということ。
いっぽうで…
・東京や阪神外回りなど「大箱」コースでキレ負け
・小回り内回りコースが得意
・先行馬
こういった馬は「地の利」が生まれる。
クイーンズリングやゴールドアクターなどがまさにこれ。
人気になりやすい馬は
先の通り大箱コースで切れ味を見せる馬なので…
そういった馬が凡走するから
「結果」荒れるというわけです。
・外枠不利な条件
有馬記念が荒れる理由の2つ目は
「枠順」です。
競馬を長くやっている人は知っていますが
中山2500mはコース形態上外枠が不利。
スタートしてすぐにコーナーがあるので
外枠の馬はポジションを整えるまえに…
外々を回らされるコースロスが発生します。
ただし以下の2条件の場合は
「大きく不利」とはならない可能性が高いです。
1,内の馬場が荒れまくっている時
2,スタートの速い逃げ馬or追い込み馬
1番に関しては解説不要な内容かもしれませんが…
雨での開催が重なったりすると
馬場の内から悪く(走りづらく)なっていきます。
距離ロスはないが走りにくい内枠
距離ロスがあるが走りやすい外枠
どちらが結果として向くかということです。
(これはペース・展開によるので一概には言えません)
2番に関しては…
外々を回っての不利が大きいのが
「先行・差し」の「真ん中位」で競馬する馬です。
だって馬群の中心にいるから。
その逆で…
スタートが速い逃げ馬は
一定以上のスタミナは使ってしまいますが
ロケットスタートで一気に内に切れ込めば…
距離ロスは少なくて済みます。
例)
◆2008年
1着ダイワスカーレット(1番人気)
→8枠13番から逃げて優勝
(そもそも強い馬ですが距離ロスをはねのけた例として)
また追い込み馬は「どうせ下げる」ので
労なく内に入れられます。
追い込み馬はどうしても
展開の助けが必要になりますが
1,2が重なると特に注意が必要です。
馬場の綺麗な外をスタートから走れるわけですから。
過去大穴馬で馬券になった追い込み馬は
例)
◆2020年
2着サラキア(11番人気)
→7枠14番
◆2008年
2着アドマイヤモナーク(14番人気)
→8枠14番
外枠であっても逃げ馬・追い込み馬は
「そこまで」割り引かなくてもよいと言えます。
逆を言うとそれ以外の馬は……有馬記念が荒れる理由に直結しますね!
・余力=ローテーション
有馬記念が荒れる理由3つめとしては
「余力=ローテーション」です。
これは以前の方が顕著でしたが…
(最近はレースを選ぶ傾向がある)
秋のG1の王道
天皇賞秋・ジャパンカップ・有馬記念
(秋華賞・菊花賞・エリザベス女王杯)
3つ狙おうとすると
「余力・オツリ」がどれだけあるか。
G1を3つではなくても
京都大賞典→ジャパンカップ→有馬記念
なども準該当です。
G1はなんだかんだ消耗します。
(G2は緩いレースが多いですが)
それを2つ使っての3つ目有馬記念。
余力ありますか?
調教よくてもレース後「見えない疲れかな?」
なーんてコメントごまんと観てきていますけど。
特に「強う馬」程3つ狙ってくるので
余力がなくなっていると人気で……凡走
→結果荒れる。
ただし、言葉を選ばずにストレートに言えば
「有馬記念が大目標だった場合」は別。
1戦目→調教替わり
2戦目→半本気=あわよくば
3戦目→本気
こういったケースは「有馬記念適性がある馬」に該当します。
……先の通りここ数年は
レースを絞ったり適性を重視して使い分けするため
以前の様に秋3つ狙ってくる馬がほぼいません。
ここ最近でいうと
キタサンブラックは偉大な馬でしたねー
有馬記念が荒れる理由
・コース
・枠順
・余力
以上の3つの理由から
人気馬が凡走して穴馬が好走する
その結果荒れる年が多い。
これは大事なことなので
有馬記念に限らず覚えておいた方がよいことですが…
「人気馬が凡走するから穴馬激走の余地がある」
人気馬がパフォーマンスを落とすから
穴馬に馬券圏内の「席が空く」わけです。
だから人気馬が荒れる理由に当てはまっている場合…
高配当チャンスとなります。
その上で…
どんな馬が穴馬として好走するのか。
すでに書いてきたことにヒントが眠っています。
有馬記念の穴馬特徴は…
(有馬記念大穴の過去から見える事で書いています)
・内枠
・先行
・好位(ただし4コーナーで3,4番手に動けるスタミナある馬)
・追い込み
内枠・先行が最も多い穴馬の好走パターン。
これはもう中山2500mだからです。
上記のとおり穴馬の事例がもっとも多い形です。
そして
「好位(ただし4コーナーで3,4番手に動けるスタミナある馬)」
は早めにスパートして4コーナーで勝負になる位置に押し上げている形。
例)
◆2018年
3着シュヴァルグラン(9番人気)
→8枠で嫌われたがスタミナ活きる展開になり好走
※前年有馬記念3着、天皇賞春2着、ジャパンカップ1着
◆2005年
3着リンカーン(6番人気)
→外枠から中段につけ4角3番手、スタミナある。
※宝塚記念3着、京都大賞典1着、ジャパンカップ4着
単にスタミナがあるだけでなく
「下地」はどうしても必要です。
その意味でこの2頭は分かりやすいですね!
最後の「追い込み」に関しては
先行立ち回りが有馬記念の基本なので…運の要素を多分に含みます。
◆2020年
2着サラキア(11番人気)
→追い込み
※エリザベス女王杯2着
◆2008年
2着アドマイヤモナーク(14番人気)
→後方から無欲の追い込み。
※日経賞2着(有馬記念と同じコース)、京都大賞典2着。
2008年のアドマイヤモナークは
勝ち馬ダイワスカーレットが
逃げながらにして先行馬をつぶしてくれた
特殊なレースです。
ただ、どちらにしても共通して言えることは…
「下地」はやはりあるんですね。
もちろんそれを拾えるかどうかですが(苦笑)
そしてこの2頭は「外枠」でもあったので
余計に嫌われた部分もあったのかな、と思います。
有馬記念が荒れるには
・人気馬の凡走
・穴馬の好走
が必要です。
人気馬を嫌う要素を見つけて
穴馬の4つのパターン
・内枠
・先行
・好位(ただし4コーナーで3,4番手に動けるスタミナある馬)
・追い込み
が、その不安要素を突くようだったら
穴馬の好走が見え、波乱が起きる可能性が出ます。
最後に。
人気馬はとにかく強そうに見えますが
過去の有馬記念を観ての通り…
人気馬は平気で負けるし
穴馬もボンボン馬券になっています。
結果人気馬決着もありますが
始めからそれ前提で予想をせずに。
積極的に荒れる可能性を探っていきましょう!
ーー有馬記念関連記事ーー
・有馬記念2023消去法データ予想×「アナログ」で穴馬を探る!
ーーあとがきーー
高配当を当てるために必要な
穴馬の見つけ方や人気馬の具体的な嫌い方など
競馬予想に役立重要な考え方は
で更に深くお届けしているので
競馬上手くならなくて良いという方以外はぜひご覧ください(笑)
2023年は
メルマガで予想を配信した高松宮記念で大穴◎ファストフォース1着(12番人気)
お楽しみください(`・ω・´)
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